Eco-AIs

環境保全

川上水質浄化

更新日:2021/02/27
記入者:ECO-AIs

技術情報 (起案日:2020年6月18日)

一般的な排水処理は、地域毎で集められた排水を一か所にまとめて大規模な施設で水質浄化を進めます。一見効率的なようですが、実際には未分化な汚泥がたくさん溜まり、税金を使って処理されています。

一方、一つ一つの家庭から出る排水を最初の段階で、効率的に有機物分解することによって、末端の浄化の負担を減らすことにつながるシステムが構築できると考えます。

理由その1:最初の段階は、有機物が少ない→排水負荷が少ない

理由その2:家庭内の排水は微生物が少ない→一般的に微生物が少ない時に浄化に関わる微生物を使った方がその効果が出やすい

当該発想の技術開発自体は、高齢の弊社非常勤取締役によって1980年代からから進められています。その後の研究で、微生物を付着しやすい表面積の大きな多孔質素材(*1)と浄化微生物を組み合わせていければ、その効果はさらに高まる可能性が期待されています。その多孔質素材や浄化微生物の組み合わせが重要です。このような多孔質素材としては、ゼオライト(*2)や炭なども考えられますが、生分解性プラスチック(*3)も期待される素材であると思っています。また、浄化微生物もこれまでのように、常温の微生物のみならず、極限環境微生物(*4)である好熱菌や低温菌などを活用することによって、環境浄化が可能であると思っています。このような排水処理は仕組みは、一般家庭の排水のみならず、農業分野、環境分野(自然保護の観点)にも応用することによって、幅広く貢献できる技術になると期待しています。

(*1) 細かい窪みや穴(細孔)を持っている材料の総称、活性炭やゼオライト。その例については後述。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9A%E5%AD%94%E8%B3%AA%E6%9D%90%E6%96%99

(*2)規則的な細孔を持ち、アルカリ系の金属を含むケイ酸化合物

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BC%E3%82%AA%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88

(*3)微生物によって完全に消費され自然的副産物(炭酸ガス、メタン、水、バイオマスなど)のみを生じるプラスチック

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E5%88%86%E8%A7%A3%E6%80%A7%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%83%E3%82%AF

(*4)過酷な環境で生きられる微生物の総称。高い温度を好む好熱菌や低い温度を好む低温菌、あるいは塩分の多いところを好む好塩菌などが知られている。

https://talk.yumenavi.info/archives/2129?site=p

関連情報

  • https://www.naratanka.com/畜産水産用/
  • http://www.nedo.go.jp/content/100762560.pdf
  • http://cfma.jp/cf.html
  • https://news.mynavi.jp/article/20120903-a045/
  • http://www.meti.go.jp/meti_lib/report/H28FY/000534.pdf