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学際領域

カメムシの不思議? 小型のICチップ?

更新日:2023/09/29
記入者:ECO-AIs

カメムシは、複数の成分からなる臭気を生産・放出する。これらの臭気成分は、外敵から身を守る防御物質として、また、性・集合・警報フェロモンとして同種間のコミュニケーションに役立つ。カメムシの臭気成分には匂いとしての忌避活性だけでなく、味覚として摂食阻害活性、さらに、接触毒性もありカマキリはカメムシを食べない。

炭素数8~10 程度のアルデヒド(有機化合物の一種)は一般に ヒトの体臭成分であり,なかでもトランス-2-ノネナー ルは加齢とともに(男女ともに)増加する。いわゆる 「加齢臭」の本体である。トランス-2-ノネナールも多数のカメムシ種から報告されていて,このこともカメムシが臭いとされる原因かもしれない。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpestics/40/2/40_W15-06/_pdf/-char/ja

他にも、亜熱帯林に生息するナナホシキンカメムシの雄と雌は、匂い以外の伝達方法として、まるでダンスのような遊戯的でリズミカルな行動パターンを繰り返す。無脊椎動物である昆虫も、複数のシグナルの組合せや順序付けによる高度な情報利用を行っている可能性が示された。

https://www.ffpri.affrc.go.jp/press/2022/20220201/index.html

ちなみに、ベニツチカメムシは、雌親が単独で子の世話をする。落ち葉や土の窪みに巣をこしらえ、そのなかで100個以上もの卵を産む。子を孵化させた雌親は子供たちに与えるボロボロノキの果実を求めて、ときには林床を数十メートルも歩き回る。雌親は、林冠の模様などから自分のいる位置を特定することができ、果実を見つけたあとは素早く正確に、巣に帰ることができると考えられている。雌親は数十個に及ぶボロボロノキの果実を巣に運び入れ、多くの場合、子育て中にその命が尽きてしまう。残された幼虫たちは、次第に自分たちで餌を探すようになり成虫となる。

https://www.ffpri.affrc.go.jp/snap/2018/6-benitsuchikamemushi.html

https://www.jstage.jst.go.jp/article/kitanihon/2016/67/2016_1/_article/-char/ja/