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学際領域

自動運転をより安全に

更新日:2023/11/01
記入者:ECO-AIs

近年、交通事故の削減や人手不足が懸念される地方の公共交通の活性化、渋滞の緩和などの観点から、「自動運転」という技術が注目されています。自動運転は、国土交通省の資料によると、「運転者ではなくシステムが、運転操作に関わる認知、予測、判断、操作の全てを代替して行い、車両を自動で走らせること」と定義されています。この自動運転が普及すれば、みなさんは車両に座っているだけで目的地まで行くことができます。

自動運転には0~5までのレベルがあり、自動運転レベル3以上の車両が自動運転車にあたります。現在日本では、2023年4月1日に施行された改正道路交通法により、決められた制限下で、すべての運転操作を自動化した状態であるレベル4の車両まで解禁されています。

そんな自動運転車において、歩行者などの障害物や、標識、走行レーンを検出するという重要な役割を担っているのが画像識別AIです。画像識別AIは、人間が用意した正解データを用いて自ら学習することで、車に搭載されているカメラに写っている物体が何かを識別することができます。

自動運転にAIを実装するうえで、AIの誤識別による事故のリスクをどこまで低減できるかというのが非常に重要になってきます。しかし、従来ではこの誤識別に対する修正が難しいという課題がありました。

例えば、「歩行者を別の物体と間違える」タイプの誤識別の発生率が高く、そのリスクを低減したいと考えたとします。そのためにこのタイプに関係する正解データを集め、それをAIに再び学習させるということを行うのですが、この学習の結果、数百万を超えるパラメータ値が再設定されるため、期待通りの識別性能にならないといったことが多々発生します。また、このタイプの誤識別が改善されても、別のタイプの誤識別のリスクが高くなってしまうといったことも発生してしまいます。

そうしたなかで、様々な誤識別を先に分類し、タイプごとに要因となるパラメータ群を探索することで、これらの問題を解決する技術が開発されました。この技術により、従来では困難であったリスクの効果的・効率的な低減を実現します。

自動運転車には事故が起きた場合の責任問題、自動運転車に対するサイバー攻撃への対策など、課題はまだ残っていますが、こういった技術の進歩が、世の中に、安全な自動運転車が広まるための手助けとなっています。

参考URL
https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/01asv/report06/file/siryohen_4_jidountenyogo.pdf
https://www.macnica.co.jp/business/maas/columns/135722/
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20230317-2/pdf/20230317-2.pdf